【第482号】民事裁判手続のIT化で、予納郵券が廃止!オンライン提訴費用の減額!?現時点で分かっていること

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週刊 法会労メールマガジン

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毎週金曜日発行

2022年8月5日

【第482号】

法律事務所等で働くみなさんこんにちは!
法会労メールマガジンです。

先週号の当メルマガの記事で戸籍謄本等の郵送での取寄せで利用する定額小為替の発行手数料を「100円」なんて書いて配信してしまいましたが、そう、みなさまご存知のとおり「200円」の誤りでした。お知らせ頂きました読者のみなさまご指摘ありがとうございますm(_ _)m

ちょうど1年前に配信した当メルマガ第430号で、200円!とんでもない!と怒ってたのに喉元過ぎればなんとやらですね。

メルマガの冒頭で書いてます↓
第430号
https://houkairoumerumaga.seesaa.net/article/202107article_3.html

もう、小為替発行手数料が200円は忘れるはずもない衝撃でしたが、見事~に 忘れ~て、しまあったよ~夏の日の君に~

ちょっと暑さにやられてしまったようです。みなさま失礼しました。バックナンバーの記事は訂正しています。

ちなみに「夏の日の君に~」の件がもしかすると今の若い方はご存知ないかも知れません。

もう30年前に流行った「夏の日の1993」のメロディーに乗せてお届けしたものです。少しは変な寒さをお届けできましたでしょうか。

ところで、既にお知らせしているところですが、来週、8月12日金曜日の当メルマガの配信はお盆ということでお休みします。
配信お休みを忘れて配信しちゃわないよう気をつけたいと思います。


(編集長)



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【今週の掲載記事】
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■お役立ち過去記事紹介

■裁判手続のIT化情報
民事裁判手続のIT化で、予納郵券が廃止!オンライン提訴費用の減額!?現時点で分かっていること

■研修会等企画のご案内

■業務に役立つ書籍紹介

■事務員あるある

■裁判手続のIT化情報
民事裁判書類電子提出システム=mintsの運用拡大予定が判明

■法会労って?

■今週の雑学知識

■編集後記


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【お役立ち過去記事紹介】
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事務所で使える便利グッツとして、電動ホチキスマシンをご紹介しています。

第374号【便利文具紹介】
電動・自動で合綴してくれるホチキス
https://houkairoumerumaga.seesaa.net/article/202005article_4.html#denhoti



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【裁判手続のIT化情報】
民事裁判手続のIT化で、予納郵券が廃止!オンライン提訴費用の減額!?現時点で分かっていること
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当メルマガでもお知らせしているところですが、民事裁判手続きのIT化のための民事訴訟法等の一部を改正する法律は、今年(2022年)5月18日成立し、同月25日に公布されました。

附則第1条では「公布の日から起算して四年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。」としており、裁判所規則やシステム・サービスといった基盤が整うに従い順次施行されていく見込みで、早ければ2025年度(2026年3月まで)には完全施行となる予定です。

現行法では、裁判手続きを遂行するために要する費用は、手数料は原則として収入印紙で、郵送費用は郵券(郵便切手)を買うか電子納付ですが電子納付が利用できない場合があったり、保管金は現金または電子納付と、納付方法がバラバラな状況にあります。

今回の改正法には民事訴訟費用等に関する法律の改正も含まれており、法改正により、裁判手続きを遂行するために要する費用は、いずれも電子納付を利用できるようになります。

以前、登記手続に関しては、オンライン申請を普及させるためのインセンティブとして、オンライン申請をすれば登録免許税の減額措置が一定期間取られました。

民事訴訟のオンライン手続きについても、普及を目指しての費用の減額措置が取られる見込みがありますので、今回は、現時点で分かっている減額措置の内容をご紹介したいと思います。

まず、はっきりとオンライン申立てをすることで減額されることが分かっているのが郵便費用です。

これまでは主に郵券(郵便切手)を買って納めること(予納郵券)や電子納付をしていた郵便費用ですが、郵便費用の予納制度は廃止されることとなりました。

郵便費用は、訴え提起といった手数料と統合され、手続きの種類によって一定額を納めることとなりました(改正後の民事訴訟費用等に関する法律第3条・別表第二)。

それで、減額措置としては、例えば、訴え提起に際しては、オンライン申立て「でない」場合には2,500円、オンライン申立て「でする」場合には1,400円と減額され、手数料とともに納付することとなります。

弁護士については、オンライン申立てが義務化されますので、常に減額された郵便費用を手数料と合わせて納付することとなりそうです。

はい、「郵便費用の予納制度は廃止」なんてさらっと書きましたが、これまで裁判所や手続の種類によって予納郵券の組合せが違っていたりして、裁判所のホームページで探してみたり裁判所に電話してみたりして組合せを調べることをしていましたが、改正法が施行されれば、こんな手間はなくなります。
けっこう私たち事務員にとってはこれも大きな変化と言えるかもしれません。

続いて、減額措置が取られそうなのが、現在は原則として収入印紙を買って訴状に貼って収めている訴え提起手数料です。

法改正により、原則が現金納付となります。現金納付できるものに関しては電子納付が可能ですので、訴え提起手数料も電子納付ができるようになります。

そして、減額措置ですが、法律上は現在と変わらず、何らの減額措置は設けられませんでした。

日弁連は、提訴手数料はもっと低額に、そして定額にするよう従前から主張しています。

しかし、日弁連が改正法案には提訴手数料の低定額化に関しての内容が一切盛り込まれていないことを把握したのが、国会での法案審議開始後だったようで、法案の衆議院通過後の参議院法務委員会に要請を行ったとのことです。

結果、参議院法務委員会では、訴えの提起の手数料については「(前略)手数料の低額化及びその算出を簡明なものとする定額化を検討すべきとの指摘も踏まえつつ、(中略)必要な検討を行うこと。」とし「政府及び最高裁判所は、本法の施行に当たり、(中略)格段の配慮をすべきである。」との付帯決議がなされました。

これを受けて政府や裁判所が、訴え提起手数料の低・定額の措置を取るか否かは定かではありませんが、見込みはありますので、この内容だけみなさまにお知らせします。

また動きがありましたら随時お知らせしていきたいと思います(^O^)/


(編集長)



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【バックナンバー】
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【第479号】
■お仕事体験記 続 動産の買取査定に行ってみた 造幣局発行の記念金貨編/
■スマホ小技 外出先で業者と待ち合わせ 出会えないときの地図アプリの現在地共有
https://houkairoumerumaga.seesaa.net/article/202207article_4.html

【第480号】
■東京高裁民事部が仮移転(予定)! あと2年後に 6年間くらい大手町へ/
■裁判所へのオンライン書面提出でGビズIDを活用か
https://houkairoumerumaga.seesaa.net/article/202207article_5.html

【第481号】
■戸籍謄本等の交付 個人であればオンライン申請が可能な自治体が出てきてます/
■会社法人等番号から法人番号を導き出すためのシートを配布します
https://houkairoumerumaga.seesaa.net/article/202208article_1.html

これまで配信してきました全てのバックナンバーは以下からご覧いただけます!
週刊!法会労メールマガジン バックナンバーブログ
https://houkairou-merumaga.at.webry.info/



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【研修会等企画のご案内】
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■■■ 日弁連・事務職員能力認定制度のご案内 ■■■ 

日弁連・事務職員能力認定制度のご案内です。
この制度は、法律事務員の社会的地位向上を求めて、
全国統一研修を実現させるため取り組まれた、全国の事務員の署名活動が
日弁連を動かして2008年にスタートした事務員のための制度です。
現在は、研修と試験が分離されて、より利用しやすくなっています。

★認定研修は、今年からeラーニングで受講が可能になりました。
また、過去の研修がライブラリ化されています。
これによりPCで、無料で、いつでも、何回でもスキルアップにつながる研修を受けることが出来ます。
是非、受講申込みを!

詳細は日弁連ホームページの法律事務職員のページをご参照ください↓
https://www.nichibenren.or.jp/staff.html



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【業務に役立つ書籍紹介】
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■法律事務職員のための実務情報誌「法律事務」

第47号「交通事故の実務」
~自賠責保険請求から損害額計算書ができるまで~

法律事務所には交通事故の加害者、被害者それぞれから様々な相談が寄せられます。
資料の取り寄せから損害額の算定まで、実務の流れをまとめました。注意すべきポイントもしっかりおさえた一冊になっています。
2020年8月発行
頒価1,200円(税込・送料別)
ご購入申込み及び詳細は以下の「法律事務」のページをご参照ください。
https://houzenren.com/houritujimu.html#47gou



■「法律事務職員【基本】研修テキスト」

「法律事務職員基本研修テキスト」(上)(下)は、「日弁連法律事務職員能力認定制度研修」の参考図書として2014年に刊行され、多くの法律事務職員・弁護士の皆様にご活用いただいてきました。この度大幅な改訂を行い、第2版を発行いたしましたのでご案内申し上げます。

この間の実務の変更点や法改正(改正相続法、改正民事執行法)に対応し、実務的な変更事項や新たな制度を詳しく解説しています。

(上巻)
第1編 民事訴訟と事務職員の役割
第2編 民事執行総論・債権執行
第3編 民事保全・担保取消手続
第4編 債務整理・破産・個人再生
(下巻)
第5編 戸籍並びに登記簿の仕組みと見方
第6編 家事事件・人事訴訟
第7編 相続
第8編 刑事事件・少年事件
事務職員倫理

各2,750円(税込み)→(割引)各2,500円(税込み)
詳細と購入方法は以下URLからチラシをご確認ください(PDF文書)。
【メルマガ読者限定割引チラシ】
https://houkairou-mail-magazine.com/chirashi/jalapsyosekizenkan_merumagayou.pdf

なお、他の書籍につきましても価格や送料の変更がありますので、上記チラシの申込み書をご利用下さい。



■応用研修テキスト
応用1 訴訟以外の民事手続,裁判外手続
応用2 不動産競売,その他の民事執行
応用3 自己破産手続,個人再生手続
応用4 破産管財
応用5 成年後見
応用6 登記,供託,担保取消
応用7 民事訴訟の構造,弁護士倫理と事務職員倫理

実務に直結した普段の業務にも役立つ情報満載となっていてオススメです!
日弁連事務職員能力認定研修の【応用】研修のテキストとなっています。
発行者のご厚意でメルマガ読者割引をして頂いています!

【メルマガ読者限定割引チラシ】
https://houkairou-mail-magazine.com/chirashi/jalapsyosekizenkan_merumagayou.pdf


■シリーズ 法律事務所職員のための
「家事事件申立ての実務」」
「法律事務職員のための訴額・管轄事例集」
メルマガ読者限定!割引あり!
各1,760円(税込み)→(割引)各1,600円(税込み)
詳細と購入方法は以下URLからチラシをご確認ください(PDF文書)。
【メルマガ読者限定割引チラシ】
https://houkairou-mail-magazine.com/chirashi/jalapsyosekizenkan_merumagayou.pdf



■今日から弁護士秘書~事務職員新人独習テキスト
法律事務員さんの日常業務のキホンのキをコンパクトな分量で解説しています。書籍版は200円で販売していますが,PDF版はなんと!無料で配布しています。
法律事務所用語集では「J庁」「赤い本・青い本」「Z折り」など初心者には「なんのこっちゃ?」な用語が集められています。
https://www.nichibenren.or.jp/jfba_info/publication/book/secretary.html



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【事務員あるある】
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働き続けると「憧れの職業」の中に「弁護士」が入らないようになる

(さっちー)(事務員あるあるコンテスト入選作品)



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【裁判手続のIT化情報】
民事裁判書類電子提出システム=mintsの運用拡大予定が判明
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裁判所に準備書面や証拠といった書面を電子的に、オンラインで提出することができる民事裁判書類電子提出システム=mints(ミンツ)。

今年(2022年)4月21日から甲府地裁と大津地裁で本格運用が開始し、次いで同6月28日からは知財高裁、東京地裁本庁と大阪地裁本庁の一部の民事部でも本格運用が始まりました。

mints?は?ナニソレ?という方は、mintsのサイトにマニュアルや説明動画を見ることができますので、一度ご覧頂くと良いでしょう↓

最高裁 mintsのサイト
https://www.mints.courts.go.jp/user/

現在は、上記一部の裁判所だったり一部の民事部でのみ運用されています(ここまでが第1次運用)が、今後、徐々に利用することができる裁判所や民事部が増えていく見込みです。

先般、最高裁から日弁連に通知(2022年7月27日付)があったところでは、2023年1月から、第2次運用を開始するとしています。

第2次運用の対象としては、一つは、第1次運用が始まっている東京地裁本庁と大阪地裁本庁の一部の民事部に加えて、他の民事部でも運用を増やしていくとしています。具体的にどの民事部で開始されるかは現在検討中とのことです。

もう一つは、名古屋、広島、福岡、仙台、札幌、高松の各地裁本庁で新たに運用が始まります。

東京でも本格運用の前には習熟期間が設けられましたが、第2次運用開始に際しても、今年(2022年)11月頃から習熟期間が設けられる予定です。

東京では、事務員で補助者アカウントの紐づけをしてみたという話もポツポツと聞くようになってきています。

実際に使ってみた操作感や感想など、当メルマガ編集部宛にご寄稿いただけると幸いです!


(編集長)



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【法会労って?】
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法会労(正式名称:法律会計特許一般労働組合)は,法律事務所など士業の事務所で働く事務員・秘書などでつくられている労働組合です。

法律事務所等で働く方であればどなたでも,ひとりでも入れる労組(ユニオン)です!


法会労の詳細はホームページをご覧ください。労働相談も随時受け付けております!
法会労ホームページ
http://www5a.biglobe.ne.jp/~houkairo/
オンライン相談申込フォームもあります↓
http://form1.fc2.com/form/?id=801887

法会労の紹介パンフレットはこちら↓
https://houkairou-mail-magazine.com/chirashi/panfuhoukairou.pdf
組合員の女性が集う女性部のブログもあります↓
https://houkairou-joseibu.at.webry.info/
組合員の若手が集う青年部のブログもあります↓
https://ameblo.jp/seinenbu-hkr/



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【ご意見・ご感想・ご質問は…編集部へ!】
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このメールマガジンへのご質問などは,以下のいずれかの方法で編集長に直接届きます。


■届いたメールマガジンに「返信」する
■編集部のメールアドレス:
houkairoumerumaga@gmail.com
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編集長のみが見て,お返事もしていますので,どうぞお気軽にご連絡ください!

今回の記事はいかがでしたか?
ご意見頂ければ幸いです!

メルマガに関すること以外の法会労についてなどもお気軽にお問い合わせ下さい!

ご連絡お待ちしています!



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【今週の雑学知識】
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月と日付がゾロ目になる4月4日、6月6日、8月8日、10月10日、12月12日は、同じ年では全て同じ曜日になる



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【編集後記】
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夏ですねぇ。
夏と言えば「かき氷」でしょうか。

先日、自宅の押し入れ奥に眠っているかき氷機が目に入りまして、久々に使ってみたんですね。

かき氷機と言っても本格的なものもありますが、うちにあるのはおもちゃの延長みたいな昭和レトロキャラものマシンです。

キャラの頭の上にくるくると回すハンドルがあって、キャラの頭の中に氷を入れて、ハンドルを回すことでかき氷が作れちゃうものです。

おもちゃの延長なので、効率という意味では最低レベルです。

腕の力をフルに使ってブンブンとハンドルを回してもできるかき氷はピンポン玉程度。

なんとか一人分作ったと思えば、次々におかわりのオーダーが入ります。

冷たーい☆体冷え冷え☆なんて大騒ぎの子どもたちの傍らで、親父はひたすらに汗を流すのでした。

さて、そんな夏ですが、コロナが猛威を振るっていますね。
みなさまも心穏やかでない日々をお過ごしかも知れません。

私も、先日、全身の倦怠感と筋肉の痛みを感じて焦りました。
幸い発熱はなく普通に勤務しましたが、理由分からず戸惑いました。

もしこれから発熱でもしたら、職場に行っちゃってますのでね、みんなに迷惑をかけてしまうかも知れないと心配しました。

で、思い出したわけです。

前日にかき氷機のハンドルを回し続けた時間を。
右腕の筋肉痛と全身の倦怠感。これでした。

本号も最後までお読みいただきありがとうございますm(_ _)m

来週金曜日は当メルマガの配信はお休みします。
次号の配信は、8月19日です。良いお盆休みをお過ごしくださいませ(^O^)/


(編集長)



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週刊 法律会計特許一般労働組合メールマガジン 編集部

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〒101-0044
東京都千代田区鍛冶町2-9-1
電話 03-3255-9280
メール houkairoumerumaga@gmail.com
ホームページhttp://www5a.biglobe.ne.jp/~houkairo/
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